HIS研究発表会 2005年秋

in横浜(主幹:横浜母と子の病院)

テーマ『少子化対策』

発表者 山村雅美

みなさんこんにちは。ごきそレディスクリニック看護師の山村です。
今回当院では、母乳育児支援が少子化対策として有効かと言う事について経産婦さんを対象に
アンケート形式にて調査しました。
対象は2000年1月1日から2005年8月31日までに出産された2188名の内経産婦さん710名にアンケートを送りました。
返信された有効解答は216名(30.4%)と沢山お返事を頂きました。この事も、母乳育児支援としてお母さんたちと長く関わって来た評価だと思い感謝しています。アンケートの結果を紹介します。
卒乳までの期間です。当院で出産された方はお誕生を過ぎても、71、3%が安心しておっぱいを飲ませています。このことで、お母さんとの信頼関係が長く続き、次の妊娠まで関わる事が出来ます。
前回も今回も当院を選んで下さった理由は母乳育児支援が一番です。
今回は当院を選んだ理由はほとんどの方が母乳育児支援を望んで選んでくださっています。お母さん達はおっぱいを飲ませたいのです。
もう一人産むなら当院を選んでくれますか?
89%がハイと言って下さいました。厳しい指導が離反する訳でなく、1ヶ月検診や6ヶ月検診での満足げなお母さんが私達の自慢です。
つまり母乳育児支援は少子化対策、リピーター対策になると考えます。
特に今回、当院を選ばれた方は、満足のいく出産と母乳育児を希望されています。責任を感じます。一人の患者様が満足される事はたくさんリピーターを増やす事になります。逆に少数派でしたが、不満で次回は他施設に行きます。と言う苦言もあり、スタッフ一同反省し、どうしたらいいか考えています。
お母さんたちは少子化対策にもたくさんの意見を言っています。
経済的に難しい。行政への期待がきちんと述べられています。
決して子育てが辛いからでも自分の時間がなくなるからでもありません。子育ての経済負担が楽になることを、行政に望みます。
産婦人科医療機関における母乳育児支援は卒乳までの意見が多く、BFHの病院としてのスタンスを感じました。
身近な育児相談の場所として産婦人科施設への期待が多いです。
それなのに、産後のクラスへの参加が少なく、もっと積極的に広報が必要だと思いました。
ちらしのみならず、入院中に産後支援である、おっぱい電話やメールアドレスを登録してもらいました。永く、お母さん達と付き合っていくことは、リピーター対策になると思いました。
当院自慢のお教室の1部を紹介します。
まず、産前クラスです。
 
 
 
 
 
産後のクラスです。どのお教室も、お母さんたちは生き生き楽しそうです。
 
 
 
 
最後に当院自慢のスタッフである、ばぶママを紹介します。
当院でお産されて、母乳育児を楽しんでくださった方が、後輩の母乳育児支援をお手伝いしてくれています。今、蓮翔ママは第2子を妊娠中です。お仕事中ぐずったら、おっぱいを飲ませながら、穏やかな笑顔で、お仕事をしてくれています。
当院でのリピーターです。名古屋の合計特殊出生率は1、18です。当院での出生率は1、32でした。開業11年で4人もお産して下さった方が6人みえます。とても楽しそうです。私達は毎日産科勤務で、多くの幸せをおすそ分けしてもらっています。
日本の出生数は減少していますが、当院では小さな産科施設としては頑張っていると思っています。
アンケートによる、スタッフの通信簿もいい点だと思っています。
励ましやお叱りの言葉も沢山頂きました。一つ一つ大切に取り組んでいきたいと思いました。私も子供は、3人は欲しいです。お母さんや赤ちゃんの立場にたった指導をしていきたいと思います。
最後にまとめました。
アンケートを行ったことで、母乳育児支援がお母さんたちにどのように受け止められているか再確認でき、また、リピーターを増やしそのことが、少子化対策となっている事が確認されました。これからも心のこもった支援を笑顔で続けていきます。
ご清聴ありがとうございました。